メッセージ

当事務所は、私の父安永澤太が大正11年（1922年）に開設したもので、私が入所した昭和44年というのは、日本が戦後の惨憺たる状態をやっと脱して、その後の驚異的な高度成長を続けている真っ盛りでしたから、世の中は明るく、週末の夜などは繁華街は行き交う人で肩がぶっつかり合う様な賑合い振りでした。
それを時代的な特色で言うと、「経済大国日本」誕生の元気な産声であったと言って良いでしょう。
この様な雰囲気の動的場面として社会運動化して行ったものが、労働裁判でした。
私は、企業側弁護士として長くこの種の裁判に取り組んで来たのですが、その経験により、裁判というものが、単に経済的利益の合理的分配を解決の目的とするものではなく、もっと大きな客観的な社会的合理性を探求するものだと、知るに至りました。それは、今も変りません。
今年、弁護士５４年。幸い健康面は何の心配も有りません。まだまだ、続けます。